海外情勢

米、サウジに増産自粛要求 急落前の油価回復狙う

 サウジアラビアとロシアが原油価格戦争に突入し、国際相場が約20年ぶりの安値となる状況を受け、米トランプ政権は25日、サウジに対し、過去最大の日量1230万バレルを4月以降市場に供給する計画を見直すよう求めた。関係者によれば、米国は3月初めの急落前の水準に原油価格を戻すためサウジに協力を求めているという。

 ポンペオ米国務長官は25日、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談。これまでで最も直接的な介入に動いた。国務省の発表によれば、ポンペオ氏は「世界が深刻な経済不安に直面する今、サウジには20カ国・地域(G20)の議長国、エネルギー生産国の重要なリーダーとして真価を発揮し、国際エネルギー・金融市場を安定させる現実の機会が与えられている」と強調した。

 匿名の米当局者によると、トランプ政権は、サウジの増産が世界経済の先行きを一段と悪化させるとみており、エネルギー市場安定に向けすべての国が協力するよう求めている。同長官とムハンマド皇太子の会談に先立ち、両国間の協議も行われたという。

 ホワイトハウスで石油問題を担当していたコロンビア大学グローバルエネルギー政策研究所のジェイソン・ボードフ所長は「危機に際し、歴代の共和党政権、民主党政権はサウジに協力を求めてきた。そして、これまではサウジがその要請に応えてきた」と話した。

 ただ、関係者によると、サウジ側には既定の増産計画を見直す考えはないという。(ブルームバーグ Glen Carey、Javier Blas)

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