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「3・8快楽!」「女性に祝福を!」 大盛況だった中国「女王節」 (1/2ページ)

 3月8日、日本中が新型コロナウイルスの恐怖におののいていたその日、中国から多くの友人たちが、祝福のメッセージを送ってくれた。「3・8快楽!」「女性に祝福を!」などである。(ノンフィクション作家・青樹明子)

 3月8日は国際女性デーだった。この日を重視する中国では、毎年多くのイベントが開催されている。もちろん今年は例外である。しかし、どんな状況下でも、祝日を黙って見過ごす中国人はいない。

 この日を「女王節」つまり「女王たちの祭日」と命名したインターネット通販大手のアリババは、大イベントを実施した。傘下の「淘宝網(タオバオ)」は、この日一日の売り上げが倍増だったという。

 なかでも264%増しを記録したのは、最近中国で大人気のライブコマースである。ライブコマースとは、リアルタイムで質問やコメントをしながら商品を購入する、新時代のEコマースである。

 活況を呈した女王節で、消費者は何を買ったのだろう。もちろん新型コロナ関係の商品は爆発的に売れた。しかし一見コロナと無関係と思われるものも、大きく売り上げている。その中心は化粧品である。なかでも10の海外トップブランドは、大きな数字を記録した。

 外出自粛期間に化粧品が売れるのは理解できる。日本でも、私の友人たちは「引きこもり期間は美容タイム」と称して、普段時間がなくてできなかったスキンケアに専念したという。

 女性たちには常識だが、メークした上でマスクをすると、マスクに化粧がついて、気分が悪い。するとどうしてもノーメークの時間が増えるため、ますますスキンケアが重要だ。

 また女王節では、コロナと真逆のものもよく売れた。「靴」である。外出自粛のなか、最も使わないと思われる靴は、なぜ売れたのだろう。

 「紅蜻●集団(レッド・ドラゴンフライ、●=虫へんに廷)」は、中国ではごく一般的な靴メーカーである。靴という性質上、消費者は自分で実際試して購入するため、店舗での販売が主流だった。しかしコロナの影響で、各店舗は次々と休業に追い込まれ、4000~5000人に上る従業員たちは自宅待機を余儀なくされた。まさに倒産の危機に遭遇したのである。

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