海外情勢

インドのコロナ検査が機能不全 キット窮乏でも外国産輸入に苦慮 (1/2ページ)

 インドは新型コロナウイルスへの感染の有無を調べる約200の国営・民間検査機関の強化に奔走しているが、検査キットの著しい不足のため、これら検査機関が機能不全に陥っている。世界で供給が逼迫(ひっぱく)する検査キットをめぐり、インドは同国よりはるかに購買力の高い国との競争を余儀なくされている。

 融通利かず配備遅れ

 インド医学研究評議会によると、同国の123の国営検査機関の稼働率は36%で、49ある認定済み民間機関で3月30日に行われた検査件数の平均は8件だった。民間機関からは、「インドが世界で需要が爆発的に増加している外国製の検査キットの確保に固執しているため、検査キットが不足している。その上、融通が利かない承認手続きで国産の検査キットの配備に遅れが出ている」との声が上がる。

 だが認定を受けた民間検査機関の一つ、メトロポリスヘルスケアのニレッシュ・シャー社長は「検査キットはイタリアやスペイン、米国、英国といった大きく感染が広がっている国に優先的に販売されている。世界で検査キットを販売する主要な企業は全てが『インドにどれだけの検査キットを回せるか分からない』という。当社も検査キットは全くない状態で、国営の検査機関にも供給はない」と話す。

 インドには巨大なジェネリック(後発薬)医薬品製造部門があるものの、同国のバイオ医薬品産業は、病原体の遺伝子配列を特定するウイルス検査キットのような高額医薬品・機器の製造能力についてはまだ十分ではない。

 それでも外国産検査キットの輸入が行き詰まる現状で、国産の検査キットへの期待は高まる。多くの人が密集して暮らす上に財政に困難を抱えるインドは、世界で医療崩壊に至った国と同水準の急速な感染拡大のリスクが特に高いからだ。

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