海外情勢

片翼もがれた経済再開 米欧で続々制限解除も個人消費始動は難関 (1/2ページ)

 米国の主要な州や欧州の一部が新型コロナウイルス感染拡大を受けた各種の制限を解除し、経済活動再開に向け動き始めた。ただ、経済活動が再開されたとしても、一本調子で経済が上向くわけではない。重要な構成要素の一つである個人消費が始動しないままとなるリスクがあるためだ。

 米テキサス州のアボット知事は27日の記者会見で、社会的距離などの行動指針を維持しつつ、導入した営業規制を段階的に解除し、経済活動を再開する計画を発表した。まず5月1日からレストランや劇場、ショッピングモールなどの営業再開を認める。第1段階で営業を再開する企業の稼働率は最大25%に制限され、その後の第2段階では最大50%まで認められる。第2段階は5月18日に開始したい考えだ。バーやヘアサロン、ジムは社会的距離を確保しにくいことから、営業再開は第2段階になるという。

 米国ではこのほか、フロリダ州のマイアミデイド、ブロワード、パームビーチの3郡で29日から公園やマリーナ、ゴルフコースの利用が一部解禁される。また、カリフォルニア州のニューサム知事は数週間内に外出禁止令を変更する可能性が高いと述べた。オハイオ州のデワイン知事は、社会的距離やマスク着用といった行動指針を維持しつつ、5月1日から企業活動を徐々に再開すると発表した。

 感染者が最多のニューヨーク州のクオモ知事もすでに、同州北部で早ければ5月15日から企業活動を再開する可能性があると表明している。

 製造業は比較的容易

 欧州でもイタリアのコンテ首相は5月4日から全土のロックダウン(都市封鎖)の解除を開始する計画を発表。最初に事業活動を許可するのは建設・製造業であり、小売業や美術館の再開は5月18日から、レストランやカフェは6月1日以降の予定だと説明した。

 ただ、企業の業務や工場の稼働を再開させるのと、新型コロナ感染を恐れることなく買い物や食事、旅行、スポーツ観戦のため外出するよう消費者に促すことは別の話だ。

 ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏は「経済活動再開が容易であるはずはないが、総需要を再開させるよりも、ビジネスを再開させる方が比較的簡単だ」と話す。

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