海外情勢

米ゼロ金利5年継続も FOMC据え置き決定、新型コロナで長期戦 (1/2ページ)

 米連邦準備制度理事会(FRB)は4月29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を実質的なゼロ水準(0~0.25%)に据え置くとともに、米国債買い入れなどによる量的金融緩和策を維持することを決めた。米経済が新型コロナウイルスによる影響から脱却する見通しが立つまで金融政策を総動員する姿勢を明確にした。市場関係者の間には、FRBが長期戦の態勢に入り、ゼロ金利は5年にわたり継続するとの見方が浮上している。

 中期的に重大リスク

 FOMCは声明で、今後の政策金利について急速な景気回復への株式市場の投資家やトランプ大統領の期待とは裏腹に新型コロナが「中期的に経済見通しに重大なリスクをもたらす」との分析を示し、何年間もゼロ金利を据え置く可能性を示唆した。資産購入に関しては前回と同様の文言で表現。米国債と住宅ローン担保証券(MBS)については「市場の円滑な機能を支援するのに必要な額」の購入を続け、「それにより金融政策を広範な金融環境へ効果的に伝達するのを後押しする」とした。

 声明発表後、テレビ会議による記者会見に臨んだパウエルFRB議長は「今は誰もが苦しんでいるが、この状況に最も耐えられないのは職を失う人々だ。脅かされている人々を目の当たりにするのは心が痛む」と述べた。新型コロナの感染拡大が「経済を突然停止させた」とした上で景気低迷がどの程度続くかは不確実との見方を示した。

 4~6月期の米経済については「過去に例を見ないペースで落ち込む可能性が高い」と指摘。仮に7~9月期に大恐慌以来の深刻な落ち込みから回復し始めたとしても、新型コロナとの経済的な闘いの終了にはほど遠いとの認識を示した。

 パウエル議長はこれまで、財政政策についてコメントするのを控えてきたが、同日の会見では、経済支援における財政政策の重要性について「今は連邦債務の規模を懸念して対応を抑制するようなときではない」と強調するなど、議会にさらなる経済対策の成立を強く求め、主に共和党議員から懸念の声が出ている連邦債務への政府支出の影響についても「心配には及ばないと」の考えを示した。

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