海外情勢

中国で生きたニワトリの取引再開 コロナ発生源疑いも根強い需要

 中国南部で生きたニワトリを扱う一部の市場が取引を再開している。地元住民が新鮮な鶏肉を好むためだ。

 生きた動物の取引市場は新型コロナウイルスなど発生源になった疑いがある。だが、ほかで食肉を購入しようとしない人々がいるため、当局は市場再開を認めざるを得なかった。また、ロックダウン(都市封鎖)やアフリカ豚熱(ASF)で供給が不足している豚肉に代わる安価な食品を人々は必要としており、取引再開は重要だ。

 中国が新型コロナの感染拡大から落ち着きを取り戻す中で、さまざまな形の鶏肉消費が回復基調にある。その一因は豚肉の生産急減だ。1~3月期(第1四半期)の豚肉生産はASFに加え、ロックダウンによる物流や人手の問題で前年同期を約30%下回った。

 中国農業農村省は3月、鶏肉生産の回復を後押しするため生きたニワトリを扱う市場の段階的な再開を一部の省に求めた。産業調査によると、大半は閉鎖したままだが、鶏肉消費が最も多い広東省など8つの省が再開した。

 広東省東莞市にある家禽(かきん)卸売市場は地元住民が冷凍肉より生きたニワトリを好むため先月再開されたと、当局者が電話で匿名を条件に語った。ただ地元メディアの報道によると、福建省や貴州省、重慶市など一部の自治体は市場を無期限で閉鎖している。

 ラボバンクの家畜担当シニアアナリスト、潘晨軍氏は「生きたニワトリを扱う大半の市場が最終的にはなくなる見通しだが、国内全ての市場を閉鎖するのは難しいだろう。生きたニワトリが非常に好まれる一部の農村部では市場が比較的長期間存続する可能性があると考えられる」と説明した。(ブルームバーグ James Poole、Shuping Niu)

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