海外情勢

WHO、中国で発生経緯調査 米中非難合戦に一石なるか

 新型コロナウイルスの感染拡大がどこから始まったかをめぐり、米国と中国が非難の応酬を繰り広げる中、世界保健機関(WHO)は中国への専門家再派遣に向け調整を始めたことを明らかにした。

 WHOの感染症専門家、ファンケルクホーフェ氏は6日の記者会見で、「どの動物がウイルスの起源かが分からないままでは再発防止は難しい。さらなる調査団の派遣について中国側と話し合っている」と述べた。同氏は2月にWHOが中国に派遣した調査団に参加、そこではウイルスの起源を「動物由来」と結論づけた。調査報告書には、コウモリがウイルスの自然宿主のようだが、中間宿主は突き止められなかったと記している。

 新型コロナの感染拡大の責任をめぐる米中の応酬は白熱している。ポンペオ米国務長官は6日、中国が新型コロナの発生を隠したと改めて指摘し、中国批判を強めた。同長官は発生源が中国湖北省武漢市の研究所であることを示す「膨大な証拠」があると先に主張していたが、この日は情報機関がなお発生源を突き止めようと努めていると述べるにとどまった。

 記者会見の冒頭、同長官は中国政府の新型コロナへの対応を時系列的に列挙し、医師らの早期の警告は口封じされたと批判。中国は依然、ウイルスの標本を提供しておらず、感染拡大の起源や最初の患者に関する詳細な情報の共有も拒否していると主張した。また主要国も中国に対する米国の見方に同調し始めていると述べた。

 「われわれは真実を語り、透明性を求めているが、これは政治ではなく、いじめでも非難でもない。引き続き、米国民の生命を救う必要がある点が主眼だ。これは現在も進行中の脅威だ」と強調した。

 中国は同日、同長官に反論し武漢市の研究所からのウイルス流出を示す証拠はないと主張。ウイルスの流出を裏付ける証拠を長官は示せないと指摘した。

 中国外務省の華春瑩報道官は記者会見で、米国がこの件で中国を批判するのは大統領・議会選挙を控えたトランプ大統領率いる共和党の戦略の一環だと発言。「ポンペオ氏は証拠を持っておらず、示せないだろう。この問題は国内の政治的必要性で動く政治家ではなく、科学者や専門家が対応すべきだ」と述べた。(ブルームバーグ Corinne Gretler、Nick Wadhams)

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