国内

緊急事態宣言の解除後も警戒必要 「第2波、第3波は必ず起こるもの」

 政府は14日、感染者数が抑えられている39県で緊急事態宣言を解除することを決めた。各地で休業要請の解除や経済活動再開に向けた動きが本格化するとみられるが、今後、人の動きが活発化する中で警戒が必要なのは感染拡大の「第2波」だ。全国に先駆けて感染が広がった北海道や海外では、収束傾向となった後に拡大した事例もあり、専門家は「第2波、第3波は必ず起こるものだと考えるべきだ」と指摘する。(鈴木俊輔)

 全国で最初に感染が広がった北海道。2月14日に道民初の感染者が確認されると、同27日には全国で最も早く累計感染者数が50人を突破した。この時点で、全国の累計感染者の4分の1以上を占めた。

 道は全小中学校の休校を決め、独自の「緊急事態宣言」を発出。道民に週末の外出自粛を呼びかけ、百貨店などは臨時休業した。

 全国に広がる取り組みを先駆けた対応は功を奏し、3月17日には約1カ月ぶりに新規感染者がゼロに。宣言は同19日に解除され、道内の新規感染者数は5人以下の日が続き、“緊急事態”は脱したかにみえた。

 だが、その後感染は再拡大する。愛知医科大感染症科の三鴨広繁教授は「北海道では訪日中国人から感染が拡大。それを抑え込んだタイミングで、国内には欧米経由のウイルスが入ってきていた」と指摘する。

 本州以南では、卒業旅行で欧米に行った大学生らによる感染が東京、大阪を中心に急拡大。一方、宣言が解除された北海道では、日常を取り戻す動きが広がり、本州との往来も生まれていた。

 北海道で感染が再拡大し始めたのは4月8日。1日の感染者が10人を超え、1週間で92人に。道の宣言解除からわずか3週間余りの同12日、鈴木直道知事は「第2波」という表現を使って危機感を示したが、感染は収まらず、道内の累計感染者は1千人に迫っている。

 海外でも第2波に直面している。約17万4千人が感染したドイツでは、感染状況が改善したとして、4月20日から小中規模店舗が営業を再開。しかし、1週間後の27日には、感染者1人から平均何人にうつるかを示す指標が悪化したとして、衛生当局が感染が再び拡大傾向にあることを表明する事態となった。

 約1万1千人が感染した韓国でも、4月下旬から遊興施設などの営業を段階的に認めてきたが、ソウルのナイトクラブで100人規模のクラスター(感染者集団)が発生。再び感染拡大に頭を悩ませる。

 日本でも同様のリスクはあり、政府は新型コロナへの長丁場の対応を前提とした「新しい生活様式」の定着を呼びかけている。

 三鴨氏は「ウイルスはいきなりゼロにはならない。外出自粛や休業要請が緩和されれば第2、第3の波は必ず来る」とした上で、「新しい生活様式を取り入れながら、第2波を第1波より小さく、第3波はさらに小さく、と段階的に収束させていくのが理想だ」と話している。

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