海外情勢

「米回復21年末まで長引く」 FRB議長、先行きはワクチン開発次第

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、米経済は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から回復するものの、その過程は2021年の終わりまで長引く可能性があり、先行きはワクチン開発の成否に左右されるとの見方を示した。

 CBSが17日の番組「フェース・ザ・ネーション」と「60ミニッツ」で13日収録のパウエル議長インタビューの一部を放映した。議長はその中で、新型コロナの「感染第2波が来ないと仮定した場合、経済は年後半を通して着実に回復するだろう」と述べた。

 さらに議長は「米経済の完全復活には国民が十分な信頼感を持つことが必要になろう。それにはワクチンの出現を待たなくてはならないかもしれない」と語った。

 マイナス金利についてパウエル議長は、「私と連邦公開市場委員会(FOMC)の当局者らは引き続き、米国ではマイナス金利政策は恐らく適切でも有益でもないと考えている」と発言した。

 そのうえで「マイナス金利が最終的に経済活動にプラスに働くことを示す明確な研究結果はない。金融システムにゆがみをもたらし、プラス面を相殺すると思う」と説明した。

 また、経済を支援するためのFRBの選択肢は尽きていないとし、「われわれができることははるかに多い。これまでも、その都度、できることはしてきた。われわれの方策は決して尽きていない」と述べた。さらに、FRBは緊急貸出プログラムを拡充するほか、資産購入戦略の調整やフォワードガイダンスを通じて金融政策を一段と経済支援的にし得ると語った。

 パウエル議長によるこの発言は、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)も示唆した可能性がある。一部アナリストはFRBが年内に長短金利操作に動くとみている。

 経済活動の再開時期については、さらなる感染拡大を引き起こすリスクを最小化するため慎重に行うべきだと述べるにとどまった。

 また議会が検討している州・地方自治体の追加支援策について、「慎重に検討する必要がある」と、質問に答える形で語った。パウエル議長は19日に上院銀行委員会で証言する予定で、追加的な金融支援の規模や時期について質問を受ける可能性がある。(ブルームバーグ Alister Bull)

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