国際航空運送協会（ＩＡＴＡ）は３日、航空会社の有償旅客の輸送距離を示す「有償旅客キロ（ＲＰＫ）」が４月、前年同月比で９４．３％減少したと発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で各国間の移動や外出が制限されたため、世界の航空需要はＩＡＴＡが１９９０年に現行方式で集計を始めてから過去最大の下落幅となった。
ＲＰＫは３月に５２．９％減となっていたが、４月はこれよりも大幅に悪化した。一方、５月に入り、感染が落ち着いた国では国内線が再開されたことを受け、航空便が５月下旬には４月下旬と比べ３割増となっていた。
地域別にみると、４月に最も大きな影響を受けたのはアフリカでＲＰＫが９８．３％減。欧州の９８．１％減が続いた。北米は９６．６％減、アジア太平洋が８８．５％減だった。（共同）