海外情勢

人民解放軍傘下20社名指し、制裁可能 米国防総省がリスト提示

 米国防総省は24日、同日付の議会宛て書簡で、中国人民解放軍(PLA)に所有されているか管理されている企業として、通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)や監視カメラメーカーの杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)など中国企業20社のリストを提示した。20社には追加制裁を科すことが可能になる。

 同省は20社を「米国内で活動している共産主義中国の軍事企業」と認定した。リストは1999年会計年度に制定された国防権限法に基づいて作成が義務付けられていたが、これまでに公表した政権はなかった。

 同省のホフマン報道官は声明で、リストには「中国の政府や軍、国防産業が所有または管理、あるいは関連する事業体を載せている。中国が軍民の境界をあいまいにしようとする中で、『供給元』を知ることが極めて重要だ。リスト掲載企業との提携について、米国の政府や企業、投資家、学術機関、志を同じくするパートナーがデューデリジェンス(精査)を行う際に本リストが有用なツールになると想定する」と表明した。

 リストには、通信大手の中国移動(チャイナ・モバイル)と中国電信(チャイナ・テレコム)、航空機大手、中国航空工業集団(AVIC)、輸送インフラ建設大手、中国鉄建(CRCC)なども含まれる。

 米中両国の関係は悪化し続けており、今年の米大統領選では中国問題が争点の一つに浮上している。トランプ大統領は1977年施行の国際緊急事態経済権限法(IEEPA)に基づき、米国に脅威となる国や組織などに金融制裁を科す権限を持つ。

 ハイクビジョンの広報担当者は、同社が「中国の軍事企業でないのはもちろんのこと、軍事用途の研究開発に参加したこともない」と強調した。

 米保守系米シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)の中国専門家、デレク・シザーズ氏は「中国企業とPLAとの密接なつながりを示すことは米政府にとって長年の懸案だった。ただ、有意義な行動が伴わなければ駆け引きにすぎない」と指摘。ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)によるトランプ政権内幕の暴露本への反応との見方を示した。ボルトン氏はこの中で、トランプ大統領が習近平中国国家主席に米農産物の購入拡大を通し、米大統領選での自身の再選を支援するよう要請したとしている。(ブルームバーグ Tony Capaccio、Jenny Leonard)

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