国内

対韓輸出管理厳格化1年 WTO提訴で遠のく「解決」

 政府が韓国に対する輸出管理の厳格化に踏み切ってから、7月4日で1年が経過する。日韓両国の協議で、韓国側は管理体制の整備を進めたと主張したが、日本は効果を見極める必要があるとして、緩和には慎重な姿勢を崩していない。協議中にも関わらず、韓国は今月、世界貿易機関(WTO)への提訴手続きを再開。日本側は反発しており、韓国が望む形での「解決」は遠のくばかりだ。

 昨年7月、日本政府は韓国に対し、半導体の基板に塗る感光剤のレジスト▽半導体の洗浄に使うエッチングガス(高純度フッ化水素)▽有機ELディスプレーに使われるフッ化ポリイミド-の3品目について、個別の出荷ごとに許可申請を求める運用を始めた。いずれも軍事転用の恐れがある物品で、第三国への流出を防ぐ目的だ。日本は韓国を安全保障上の友好国として輸出手続き簡略化を認めていたが、対象から除外。8月には、輸出優遇措置の対象となるグループA(ホワイト国)から韓国を外した。韓国は一時、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めるなど、強く反発した。

 日韓両国は昨年12月、3年半ぶりに貿易管理に関する協議を再開。今年3月にもテレビ会議で政策対話を行ったが、韓国は突然、WTOに紛争処理小委員会(パネル)の設置を要請した。梶山弘志経済産業相は、「一方的な対応は、日韓双方が対話により懸念を解決するとしたこれまでの合意をほごにしかねない。極めて遺憾だ」と批判した。

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