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手探りの大阪モデル修正 警告のタイミング難しく

 大阪府は29日の新型コロナウイルス対策本部会議で、感染再拡大への警戒を促す基準「大阪モデル」の修正案決定を持ち越した。第2波の兆候を早期につかむための新たな指標について、さらに議論が必要と判断した。経済活動へのダメージを抑えつつ、客観的でわかりやすい基準の策定に向けて手探りが続く。

 「感染拡大兆候を早期につかみにくいウイルスだが、把握しないと府民の命を守るのは難しい。それに挑戦するのが大阪モデルだ」

 吉村洋文知事は会議後、記者団にこう述べた。早期把握が難しいのは、感染から発症までに一定の潜伏期間があり、対応が後手に回らざるを得ないためだ。

 この日の会議では、22日の専門家会議で取りまとめた修正案だけでなく、一部指標の「再修正案」も示された。

 修正案で新たに示された新規感染者数の7日間合計値は「120人以上かつ4日間連続増加」だが、再修正案では「120人以上かつ後半3日間で半数以上」に。さらに感染経路不明者数の前週増加比「1以上」と経路不明者数「5人以上」(いずれも7日間平均)の基準についても、それぞれ「2以上」「10人以上」とした。

 重視しているのは、感染再拡大のスピードだ。再修正により新規感染者が急速に増える傾向をより正確に察知し、警戒信号の“誤報”を少なくするねらいがある。

 できるだけ幅広い業種で経済活動を継続させたい吉村氏と事務方の間では、水面下での議論が続いてきた。府関係者によると、22日の専門家会議後に吉村氏から「まだ基準が厳しい」として、指標を再検討するよう指示があったという。

 再修正にはリスクもある。府はこの日の会議資料で「感染拡大の兆候に対する早期の探知機能が失われる」可能性を指摘。府幹部は「修正案でも警告を鳴らすタイミングは当初の想定より遅い。府として感染者数の拡大をどこまで許容するかだ」と話す。

 大阪モデルの修正は、感染日をリアルタイムで把握できないジレンマを抱えながらの難しい作業となる。吉村氏は記者団にこう強調した。

 「明確な指標と府民への分かりやすさも重要になってくる。『知事の総合的判断』というブラックボックスにはしない」

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