国内

石炭火力発電縮小方針「高効率石炭は使っていく」意思表示 有識者に聞く

 経済産業省は非効率な石炭火力発電所の段階的な休廃止に動き出すが、令和12年度の電源構成で石炭火力の比率を26%とする方針は確実なものにしたいとしている。これは「高効率な石炭火力は長期にわたり使っていく」という意思表示ではないか。石炭火力の全廃方針を示した欧州主要国の姿勢とは大きく異なる。

 タイミングも、6月末に広島県で、今月1日に茨城県で、それぞれ「超々臨界圧(USC)」と呼ばれる高効率の石炭火力が運転を始めたばかりだ。ほかにも各地で高効率な石炭火力の建設計画が進んでいる。

 もともと12年度に石炭火力の比率が26%というのは過大な印象があった。非効率な石炭火力の休廃止を進めれば、比率は20%程度まで下がるのではないか。

 電気料金にも影響が生じる可能性がある。原子力発電所の再稼働がなかなか進まず、政府も原発の建て替えを打ち出さない中で、石炭火力を抑制すれば、液化天然ガス(LNG)を主な燃料とする火力への依存度が高まる。LNGは(1回の取引ごとに成立する)スポット価格は下がっているが、大手電力会社は長期契約が基本だ。LNGの調達の在り方を大きく変えない限りは電気料金に上昇圧力がかかりかねない。(橘川武郎・国際大学大学院教授・談)

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