海外情勢

バングラ、都市高速鉄道整備再び中断 コロナで開業に遅れも

 バングラデシュの首都ダッカで日本人7人を含む22人が殺害された飲食店襲撃テロから1日で4年。犠牲者が関わった都市高速鉄道の整備事業は一時中断を挟んだ後、現在は高架橋の工事が進む。しかし新型コロナウイルスの流行で工事は再び中断に追い込まれ、来年末の部分開業が遅れる可能性も出ている。

 首都中心部の幹線道路に橋脚が立ち並ぶ。ダッカ初の都市高速鉄道の建設現場だ。国際協力機構(JICA)によると、総事業費3700億円のうち2375億円が円借款で賄われる。ダッカではバスや乗用車が主な交通手段で、深刻な渋滞の解消が期待されている。

 バングラデシュ政府は3月下旬から新型コロナ対策の外出規制を実施。工事に携わる現地作業員は地方へ戻り、日本人も一時帰国した。外出規制は徐々に緩和されているが、工事はほとんど中断された状態だ。

 現場近くの20代金物店店員、アハドゥル・ラヘマンさんは「便利になるのは分かっているが、工事を早く終わらせてほしい」と話す。工事に伴う車線規制で渋滞が激化、住民の間に不満が出ているという。

 JICA関係者は、新型コロナの影響による工期の見直し作業は今後行うとしながらも、予定通りの部分開業は「かなり厳しい」との見方だ。住民の不満には「都市交通の利便性が実感できれば、協力してくれると信じている」と話す。

 テロ犠牲者は工事中とは別の路線の事前調査に関わっていた。遺志を継いで整備事業に携わる日本人には「ダッカのネットワークを作っているという誇りと自負がある」(JICA関係者)といい、運営を担うダッカ都市交通会社のバングラデシュ人関係者も「8月に工事を本格的に再開したい」と意気込んでいる。(ニューデリー 共同)

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