海外情勢

中国、強硬派並べ香港掌握 治安維持機関を設立

 中国が今月、香港に治安維持機関「国家安全維持公署」を設立し、中国政府に責任を負う当局者を配置したことは、旧英植民地の香港をより直接的に掌握しようとする前例のない取り組みの集大成だ。

 香港の行政長官は名目上は引き続き、大部分の域内問題で最高意思決定者を務めるものの、今後は中国本土で共産党の序列の階段を上がってきた複数の高官によって一層厳密に監督される。新たに任命された中には、習近平国家主席の元側近で教会から十字架を撤去したことで有名な夏宝龍氏や、外国メディアを信頼できるなら豚も木に登ることができると冷笑した鄭雁雄氏ら強硬派が並ぶ。

 香港中文大学中国研究センターのウィリー・ラム非常勤教授は、「厳しい法執行官と強硬派を香港に配置する必要が中国政府にはある。国家安全維持法の普及は北京の統制を促進し、分離主義の取り組みを打ち砕く目的があるからだ」と指摘した。

 以下は香港に配置される中国の新しい国家安全保障チームの顔触れ。国務院香港マカオ事務弁公室の夏宝龍主任(67)、国家安全維持委員会の駱恵寧顧問(65)、香港マカオ事務弁公室の張暁明副主任(56)、林鄭月娥香港行政長官(63)、国家安全維持公署の鄭雁雄署長(56)。

 国家安全維持公署の署長に今月任命された鄭雁雄氏は、広東省の鳥坎村での土地取引をめぐる抗議活動発生当時の当局者の一人として有名。この抗議活動が国際的に注目を浴びた中、鄭氏は外国勢力が「火に油を注いだ」と非難し、「外国メディアが信頼できるのなら、雌豚も木に登ることができる」と発言したビデオクリップがオンラインで広く拡散した。(ブルームバーグ Lucille Liu、Jing Li)

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