海外情勢

今月初めから経済回復兆候 米地区連銀報告「先行きは不透明」

 米連邦準備制度理事会(FRB)が15日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、経済は7月初め時点で回復初期の兆候を示した。この一方、新型コロナウイルス感染をめぐる今後の状況がはっきりしないことから、景気の先行きは不透明だとも指摘した。

 ベージュブックは「経済活動はほぼ全ての地区で上向いたが、新型コロナがパンデミック(世界的大流行)となる前の水準はなお大きく下回った。見通しは極めて不透明だ。調査先はパンデミックの続く期間や、経済への影響の大きさを見極めようとしている」と説明した。

 経済活動は5月末から6月初めに上向いたとみられるものの、その後多くの州で感染が再拡大しており、ベージュブックの調査期間終了後の経済回復を鈍らせた可能性が高い。

 今回のベージュブックでは、「不透明な」や「不透明感」といった文言が16回登場。大半の業種で活動は抑制された状況が続いた。製造業など需要が上向いた業界でも、極めて低い水準からの増加か、わずかな増加だった。エネルギーの分野では、低需要と供給過剰を背景に活動の低下が続いた。

 雇用に関しては、全地区で新規採用が報告されたが、水準は低い状態が続いた。企業は新たなレイオフのほか、安全面での懸念や保育施設の欠如、通常よりも多い失業保険給付を背景に、従業員を呼び戻すのが困難な状況を説明した。いくつかの地区は、賃金削減や労働時間の縮小や無給休暇の状況を報告した。

 物価は12地区全てで「ほぼ変わらず」だった。ただ一部は食品と飲料の値上がりを報告。サプライチェーン(供給網)の問題で食品コストが上昇し、食品に対する不安も高まった。(ブルームバーグ Catarina Saraiva)

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