海外情勢

米、中国高官制裁見合わせ 緊張抑制へ強硬姿勢と使い分け

 トランプ米大統領が、中国高官に対する追加制裁の発動を当面見合わせる見通しになった。複数の関係者によると、中国との緊張をこれ以上エスカレートさせたくないと側近らに示唆したという。

 トランプ氏は香港民主派弾圧の責任を負う中国当局者に制裁を科す法律に14日に署名したが、それ以前にこの決断を内部で下していたという。新型コロナウイルスや貿易、香港の政治的自由といったさまざまな問題で中国を非難するなど、この数週間、公の場で見せてきた戦闘的な姿勢とは好対照をなす。

 この法律では、香港の自治侵害の「主違反者」と認定された個人などへの制裁を求めているが、米政権が直ちに行動することは要求していない。トランプ氏は同日、香港への優遇措置を撤廃する大統領令にも署名した。関係者2人によれば、トランプ政権のチームは中国共産党政治局常務委員の韓正副首相や香港の林鄭月娥行政長官、警察トップの●炳強・警務処長ら高官のリストを作成していたが、トランプ氏は追加制裁見送りを決定した。

 ただ、当面は控えるとしても実施に動く可能性は残されている。

 一方、ポンペオ米国務長官は15日、国務省で記者団に対し、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)社員の一部に対しビザ(査証)に関する制限措置を設けると発表した。

 長官は「中国との緊張が高まる中で米国は中国政府との対話を続けているが、われわれは希望する姿の中国でなく、ありのままの中国に対処しなくてはならない」と語った。(ブルームバーグ Jennifer Jacobs、Saleha Mohsin)

●=登におおざと

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