国内

Go To開始で起爆剤期待も旅行者「手続き複雑」 感染不安も

 新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされている観光業界に対する政府の支援事業「Go To トラベル」が22日、東京都を除く46道府県で始まった。冷え込んだ旅行需要の起爆剤になると期待される一方、感染拡大につながるリスクも伴う。旅行者からは「手続きが複雑」との声も上がった。

 安倍晋三首相は「感染予防を徹底し、重症化を防いでいく。国民の協力を得ながら慎重に経済活動を再開させる」と官邸で記者団に述べた。

 羽田空港では、地方に向かう家族らの姿が多く見られた。姉(62)と中国地方を3泊4日で旅行するという東京都の女性会社員(59)は「感染拡大が止まらない中での旅行で気が引ける」と複雑な表情。都民や東京発着の旅行がGo Toから除外されたことに「不公平な感じがする」と不満も口にした。

 北海道の新千歳空港。知人男性に会うため鳥取県へ向かう北海道当別町のアルバイト、新見はるなさん(24)は、新型コロナの影響で再会は1年ぶりという。ただ、Go Toについては「ウェブサイトをいろいろ見たが、手続きが複雑で諦めた」と語った。

 那覇空港の到着口では、キャリーバッグを引く人の姿が目立った。Go Toを利用するという名古屋市の主婦、斉藤直実さん(44)は「迷ったが年1回の休みなのでリフレッシュするために来た」と話した。土産店の女性店員(45)は「客に来てもらわないと困るが感染者も増えていて心配。マスクをしていない人は怖い」と警戒した。

 群馬県の渋川伊香保温泉観光協会。副会長の関口征治さん(46)は「国の支援はありがたい」と歓迎。「東京の除外は商売的に厳しいけど、感染者を出すわけにはいかず仕方がない」とした。

 旅行会社の店頭では社員らが顧客の対応に当たった。ただ、Go Toは不明な点が多く、ある会社の担当者は「お客さまに明確に説明できない」。横浜市の旅行代理店に勤める女性は「チラシやパンフレットなどがまだ作成できていない」と話した。

 Go Toは、国内の宿泊・日帰り旅行代金の一部を国が支援する制度。個人で手配した場合の交通費は対象外になるなど複雑な仕組みになっている。

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