海外情勢

米で初の新型コロナワクチン大規模試験 10月にも結果判明

 新型コロナウイルスワクチンの開発に向けた動きが加速している。米バイオテクノロジー会社モデルナと米国立衛生研究所(NIH)による米国初の大規模試験が27日スタートした。また、米ファイザーとドイツのバイオNテックは同日、両社で最有力の新型コロナワクチン候補について後期の臨床試験を10月にも申請すると発表した。

 モデルナの臨床試験は3万人を対象にワクチンの安全性と有効性を評価する。モデルナのワクチン候補は全米の89の拠点で第3相試験が行われる。バンセル最高経営責任者(CEO)は、政府当局者との電話会議で、治験がうまくいけば2021年に5億回分を生産する方向だと語った。このワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)を活用するもので、9億5500万ドル(約1000億円)の政府支援を得ている。

 米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は治験の初期の結果が11月または12月に判明する可能性があると電話会議で述べた。ただ、取扱件数が多い拠点で登録が極めて迅速に進めば、10月にも結果が分かる可能性も考えられるとした。この治験はワクチンが60%以上の予防効果を示すことを目指しているとも説明した。

 NIHのフランシス・コリンズ所長は、多様なバックグラウンドの人々の治験参加を確保することが不可欠だと語った。NIHは新型コロナの打撃が最も大きい米市民を代表する被験者の参加を確実にするため、治験の多様性を毎週調査するという。

 一方、ファイザーとバイオNテックは幅広い開発プログラムの中から最有力の候補を選択したとし、2回投与で安全性と有効性を評価すると説明した。

 両社は開発を進めていた4種類のワクチン候補の一つである「BNT162b2」を18~85歳の最大3万人を対象とする第2相、第3相試験に進めることにしたと説明。感染拡大が見込まれる地域を中心に、米国のほか世界の120余りの拠点で実施する。

 また、米バイオ薬品メーカー、メディシノバは27日、三重大学やバイオコモと新型コロナワクチンの共同開発で合意したと発表した。(ブルームバーグ Cristin Flanagan、Robert Langreth)

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