海外情勢

マックが日本法人出資を縮小、年内に米国の200店閉鎖 財務改善へ

 外食産業最大手の米マクドナルドは28日、日本マクドナルドホールディングス(HD)への出資を大幅縮小すると同時に、米国で計画している店舗閉鎖を加速させる方針を明らかにした。新型コロナウイルスの影響で世界的に売上高が急減する中、財務の柔軟性を高める考えだ。

 マクドナルドは日本マクドナルドHDの株式保有比率を49%から35%程度に引き下げるほか、年内に米国の200店舗前後を閉鎖する計画を示した。閉鎖する店舗のうち半数は米大手スーパー、ウォルマート内の店舗になるという。

 マクドナルドのケビン・オザン最高財務責任者(CFO)は「今回の決定は資本配分戦略を進める上での財務上の柔軟性を高めるとともに、日本事業へのコミットメントを示すものだ」と説明。また、日本マクドナルドHDの株式の取引高が低いため、持ち分を手放すまでに時間がかかるとの見通しを示した。

 同日にマクドナルドが発表した4~6月期決算では、世界の既存店売上高が23.9%減と、ブルームバーグのデータによる2005年以降で最悪の落ち込みとなった。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を受け、世界的に店舗休業を行ったことが響いた。同期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は個人用の防護具や店舗の改装、ロックダウン(都市封鎖)に対応した長期閉鎖などに伴うコストが膨らみ、マイナスとなった。

 こうした中、同社はコロナ禍の難局を乗り切るべく、財務改善に向けた対策を急いでいる。今回の出資比率引き下げ発表以前にもマーケティング費の削減や自社株買いの一時中断などの対策を進めてきたほか、1~3月期には債券発行を通じて65億ドル(約6820億円)もの資金調達を実施している。

 一方、同社は顧客を呼び戻すため、今後はマーケティング費を増やすことも検討している。4~6月期に米国でマーケティング費の出費を7割抑えたが、経営の安定が見込まれる年後半にこれまで蓄えてきた多額の「軍資金」を投入する方針としている。同社は年後半に米国内外の市場で追加で2億ドルの投資を行う計画も示した。(ブルームバーグ Edward Ludlow)

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