海外情勢

インドが中国国境へ3.5万人増派 巨額負担で財政さらに逼迫

 インドは30日までにヒマラヤ山脈の国境沿いにある中国との係争地に、兵士3万5000人を追加配備する準備を始めた。複数のインド高官が明らかにした。追加配備が実現すれば全長3488キロに及ぶ「実効支配線」沿いの状況が変わるほか、既に逼迫(ひっぱく)している国防予算の節約を迫られるという。中印両国は6月15日に国境周辺で衝突し、両軍の兵士が死亡。その後、双方が多数の兵士や大砲、戦車を同地域に投入した。インドの高官によれば、国境に関する合意が成立していないため、軍隊の追加配備が必要だったという。

 中国外務省の汪文斌報道官は28日の記者会見で、両国が紛争解決のため5回目となる司令官級協議の準備を積極的に進めていると説明していた。

 同地への部隊増派により極寒地域でのシェルター建設や装備、燃料、食料が必要となり、インドは巨額の財政負担を強いられる。軍の近代化計画への新たな圧力になる。

 マノハール・パリカル国防研究所(ニューデリー)のラックスマン・クマール・ベヘラ上級調査フェローは「追加配備は研究開発や設備投資計画などの資金調達費用を押し上げる。国防予算増額がなければ厳しい対応を迫られる」と話した。(ブルームバーグ Sudhi Ranjan Sen)

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