海外情勢

車や家もネット購入 米消費者がコロナ機に考え方変化

 新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、米国で自動車のオンライン販売が拡大の兆しを見せている。住宅の賃貸契約や購入も物件を訪れずにオンラインで内覧して決めるケースが増加。高額品に対する消費者の考え方が大きく変化している。

 中西部ミシガン州で米ゼネラル・モーターズ(GM)の「シボレー」を扱う販売店は今年5月の販売台数が前年同月と比べ2割増え、営業制限による逆風をはね返した。運営するラフォンテーヌオートモーティブグループの担当者は「流行開始直後にウェブサイトを刷新したことが奏功した」と胸を張る。

 下取りやローンの見積もり、支払いなどの購入手続きをオンラインで実現。試乗や納車も調整でき、自宅などに届ける。他の車種の販売店も軒並みプラスを確保し、6月も好調が続いたという。

 販売員リストラも

 米国でも車を買う際には日本と同様に販売店を回って値引きなどを交渉するのが当然視されてきた。だが米コックスオートモーティブが5月に発表した消費者意識調査では、3人に2人が車の購入を対面よりもオンラインで完結させたいと回答した。

 ただ販売店従業員への影響は避けられない。米最大手オートネーションはオンライン販売が売上高の約45%を占めるまでになり、ジャクソン最高経営責任者(CEO)が「事業をどう再構築すべきか検討する」と述べた。需要減で約3割に当たる7000人を無給休暇にしたが、相当数がこのままリストラ対象となる可能性がある。

 「窓からの景色を映してもらえますか」。スマートフォンの画面の向こう側から声が掛かる。日系不動産大手、リロ・リダックで、ニューヨークの日本人駐在員らの賃貸マンション仲介などを担う山田純子さんは、ビデオ会議システムによるライブ配信で部屋を案内することが増えた。

 リアルとバランス鍵

 事前に動画や写真を送って候補を絞ってもらい、ライブ配信でチェックという流れが多い。訪問しての内覧を希望する人もいるが、以前のように何カ所も回るケースが減り、山田さんは「お互いに効率的になった」と話す。引っ越しの見積もり作業など入退去に伴う手続きもオンライン化が進んでいるという。

 オンラインの内覧のみで住宅を購入する人も増えているが、トラブル回避のため、購入経験が少ない人や土地に不案内な人は実際に足を運ぶのが望ましいと米メディアは推奨している。バーチャルとリアルのバランスをどう取るのかがウィズコロナ時代の鍵となっている。(ニューヨーク 共同)

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