海外情勢

中国オフィス空室率が金融危機並み水準に 経済再開も慎重姿勢の表れか

 中国で新型コロナウイルスの感染拡大で停止していた経済活動がおおむね再開されたにもかかわらず、大都市のオフィスビルの空室率が上昇している。CBREグループのまとめによると、4~6月期の高級オフィスビル空室率は上海で20%、深センでは21%と、いずれも少なくとも2008年の金融危機以来の高い水準を記録した。北京は15.5%と、09年以来の高水準だった。

 中国は新型コロナの感染拡大を防ぐため、1~3月期に世界に先駆けてロックダウン(都市封鎖)を実施。早い段階で厳しい措置を講じたことで封じ込めに比較的成功し、多くの事業再開が可能になった。ただ、控えめな刺激策が感染第2波の懸念と相まって、国内の回復は緩やかなペースにとどまり、オフィスビル入居企業の慎重姿勢につながっている。

 コリアーズ・インターナショナル・グループのオフィスサービス担当エグゼクティブディレクター、マイケル・ウー氏は「テナント企業は全般的に一段と保守的になり、大半が拡張ないし移転計画の棚上げを選んでいる。貸し手の間で家賃をめぐる競争が激化し始めている」と述べた。

 多くの大都市では供給過剰の問題もある。ジョーンズ・ラング・ラサールによる調査では、主要14都市の全てで4~6月期に賃料が下落。ほとんどの都市では2四半期連続の下落となった。

 不確実な需要を背景に、主要都市の空室率はさらに上昇しそうだ。上海のオフィス空室率は21年に30%まで上昇後、最終的に低下するとコリアーズは予測。一方、深センでは、22年までに高級オフィス全体の約3分の1が空室になるとみている。(ブルームバーグ Charlie Zhu、Emma Dong)

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