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神奈川の累計感染者3千人超す 2日連続100人超え

 神奈川県で7日、新型コロナウイルス感染者が新たに計107人確認され、県内の累計感染者数が3千人を超えた。全国の都道府県で3千人の大台を超えるのは東京都、大阪府に続き3番目。県内では前日に過去最多の119人を確認しており、2日連続の100人超えとなった。また、感染者2人の死亡が確認され、累計死者数は103人となった。

 同県では1月に国内初の感染者が確認されて以降、4月30日に1千人を超えた。感染拡大の勢いはいったん弱まったものの、その後再び強まり、7月20日に2千人を超えてから3週間足らずで3千人を超えた。

 県健康医療局の担当者は、「夜の街関連だけでなく、市中感染、職場や家庭内感染、経路不明などのケースが増えている」と危機感を抱いている。

 7日の発表自治体別の内訳は、横浜市51人▽川崎市21人▽横須賀市5人▽藤沢市8人▽茅ケ崎市3人▽その他県域(県が発表)19人-で、保健所設置市のうち、相模原市は唯一、感染者が確認されなかった。

 年代別では、10歳未満4人▽10代1人▽20代37人▽30代12人▽40代20人▽50代19人▽60代7人▽70代1人▽80代3人▽90代3人-で、100歳以上はいない。20代が突出して多いが、40代、50代も目立つ。

 横浜市では、1日に判明した数としてはこれまでで最大となる51人の感染が確認された。うち、市内に住む90代の男性が6日に死亡。同日朝、呼吸が止まっていることに男性の息子が気付き、救急搬送された病院で死亡後に感染が判明した。男性は息子と2人暮らしで息子も体調を崩しており、詳細な聞き取りはできていないという。家族間での感染も11例みつかった。

 横浜労災病院(同市港北区)では退院、転院をした場合を含めて患者4人、職員3人、計7人の感染が確認された。市はクラスター(感染者集団)が発生したとして、関係者100人前後を調査している。

 川崎市では、幸区に住み東京・新宿区のホストクラブに勤務する20代男性の感染が確認された。同店ではほかにも感染者が確認されているという。

 幸区居住の未就学の女児2人は姉妹で、30代の父から感染した。また、神奈川県警の高速道路交通警察隊に所属する巡査部長の30代男性の感染も判明した。県警の警察官・職員の感染が確認されたのは、これで13例目。

 一方、同市で亡くなったのは、川崎区に住む70代男性で、クラスターが発生していた川崎協同病院(同市川崎区)の入院患者だった。7月5日に発熱し、7日に陽性が判明。別の病院に転院し闘病していたが、新型コロナウイルス感染症による肺炎で8月6日に死亡した。

 県発表の感染者19人の居住地は、平塚、逗子、藤沢、鎌倉、三浦、小田原、座間、厚木市、伊勢原、海老名の各市。このうち、クラスターが発生している逗子市の介護付き有料老人ホーム「けいすいone’sホームゆるりと」では、新たに入所者の90代女性の感染が確認された。同施設では、今回の女性を合わせ職員3人・入所者4人の計7人の感染が判明している。

 感染拡大を受け、県は7日に対策本部会議を開催。黒岩祐治知事は、「2日連続で100人を超え、いまだ収束のめども立たない。県民と心を一つにしながらこの難局を乗り越えていかなければならない」と話した。

 一方、週末から始まる連休については、「県外から神奈川県を見ると、感染拡大エリアにいる人だと見られてしまうことを十分意識していただきたい」などと述べ、県外移動への注意を促した。

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