海外情勢

豪の景気後退、長期化必至 ビクトリア州で感染再拡大し制限厳格化

 約30年ぶりとなるオーストラリアのリセッション(景気後退)は、ビクトリア州の新型コロナウイルスの感染再拡大と州内の経済活動の広範な停止で、長引きそうだ。

 メルボルンでの夜間外出禁止措置に加え、今後6週間にわたり小売りや製造業の経済活動が停止し、建設業に厳しい制限がかかり、豪州は再びマイナス成長になると、コンサルタント会社SGSエコノミクス&プラニングのテリー・ローンズリー氏は指摘する。

 豪州の1~3月期(第1四半期)の国内総生産(GDP)は前期比0.3%減少したが、同氏は4~6月期(第2四半期)が約7%減、7~9月期(第3四半期)は恐らく4~5%減少すると見通す。「これで3四半期連続のマイナス成長になる」とし、「かなり暗い経済ニュースだ」と述べた。

 豪州のGDPの約4分の1を占めるビクトリア州のコロナ禍は別の地域の景気回復を圧迫する恐れがある。メルボルンの感染拡大は収まる気配がない。ビクトリア州政府は2日、メルボルンについて午後8時から午前5時までの外出禁止命令を出し、ロックダウン(都市封鎖)を州全域に拡大。3日には職場について危機が始まってから最も厳しい制限を発表した。

 同州のアンドルーズ首相は3日、新たな制限でさらに25万人の労働者が外出自粛を迫られるだろうと述べた。

 建設会社は現場での労働者を大幅に減らす必要があり、食肉処理場の生産は3分の1削減される。

 キャピタル・エコノミクスの豪州担当シニアエコノミスト、マーセル・ティエリアント氏は「ビクトリア州での感染者数急増が7~9月期末までに制御されなかったり、他の州で同じように感染者が急増し経済活動の制限を再び導入する必要が生じたりすれば、生産はさらに落ち込む恐れがある」と警告。7~9月期は「辛うじて0.5%」の成長になると予想している。(ブルームバーグ Michael Heath、Sybilla Gross)

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