国内

政府と経済界、車の両輪で 経団連・中西会長 一時退院し会見

 リンパ腫の再発で7月中旬から入院治療している経団連の中西宏明会長は7日、一時退院をし、定例記者会見に出席した。首相交代という局面に対して、「これまで政府と一体となって新型コロナウイルス対策を進めてきた。どなたが首相になっても課題は同じだけに、これまで同様に政府と『車の両輪』となって取り組んでいく」と、経済界の方向性を示した。

 中西氏はコロナ感染による経済停滞で、「一歩間違えば大量の解雇や失業、倒産、金融危機にまで行くような状況」とした上で、「政府や経済界が大きな課題意識をもって取り組んでいる」と分析。そのため誰が首相になっても「コロナ対策をとりながら、経済が止まらないようにするという路線ははっきりしている」と強調した。その上で、コロナ感染の一定収束後の経済成長に向けた「次の社会設計にも注力してほしい」と要望した。

 その一方で、取り沙汰されている衆議院の解散総選挙については、「コロナ対策として医療体制の抜本的な改善、政府のデジタル化などすぐやらなくてはならないことが山積する。その中で、選挙に持ち込んで何を議論するのか」と疑問を呈した。

 中西氏自身の体調や治療の状況については、検査で発覚したため「体調や病状の進行は大したことはない。だが、再発のため、前回よりも難しい治療法に挑戦している」と説明し、今後のスケジュールは未定だという。ただ、政府の主要な会合や経団連の会長・副会長会議、記者会見などについては、経済界の意見取りまとめや、「(政策へ)反映させるミッションもある」と述べ、体調に配慮し、医師と相談するなどして、できる限り参加したいと語った。

 7月の入院直前からは顔が若干ほっそりした様子はあるが、声量や表情などでは体調の変化は見受けられない状況だ。

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