海外情勢

半導体の国産化へ前途多難 武漢の巨大工場建設、資金不足で停止

 湖北省武漢市で1280億元(約1兆9712億円)を投じる計画だった半導体製造工場の建設プロジェクトが資金不足を理由に事実上ストップし、物議を醸している。一部中国メディアは「中国の半導体産業で史上最大のペテン」と批判。米中関係が悪化する中、習近平指導部は外国依存度が高い半導体の国産化に躍起だが、前途多難のようだ。

 中国メディアによると、建設していたのは武漢弘芯半導体製造(HSMC)。2017年11月に武漢市内の経済開発区内での建設計画を発表し、同市当局も半導体産業育成に向けた「重大プロジェクト」として大々的に宣伝していた。20年中にも試験生産を始め、将来的には最先端の半導体を製造する工場とする予定だった。19年末までに投じられたのは153億元だったが、武漢市当局は8月下旬「資金不足のためプロジェクトは一時停止した」と発表した。

 HSMCの90%の株式を保有する民間企業の幹部は半導体業界での経験がなく、残り10%の株式は武漢市当局傘下の国有企業が保有。早々に資金不足に陥り、今年1月までに工場の土地やオランダ企業製の最先端製造装置が裁判所に差し押さえられていたという。

 中国の半導体業界ではずさんな計画から倒産する企業が相次いでいるという。業界関係者は中国メディアに「地方政府も誘致する際にリスクを理解し慎重に判断する必要がある」と警鐘を鳴らした。(上海 共同)

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