海外情勢

香港活動家ら12人拘束から1カ月 中国との新たな火種に…国際社会にも関心広がる

 【香港=藤本欣也】香港の民主活動家ら12人が台湾への亡命を試みて失敗、南シナ海上で中国当局に拘束されてから23日で1カ月が過ぎた。中国側は広東省深●(=土へんに川)の拘置施設に収容したこと以外の情報を明らかにせず、安否が懸念されている。12人は“自由への脱出”を求める香港人の象徴として国際社会でも関心を集めており、中国との新たな火種になる可能性がある。

 12人は、香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕された民主活動家の李宇軒氏をはじめ、昨年の反政府デモで暴動罪や爆弾製造に関与したとして起訴されるなどした若者ら。

 8月23日朝、香港南東部の布袋澳(ほていおう)村を大型モーターボートで出港。約300キロ離れた、台湾が実効支配する東沙諸島を目指したが、途中で中国海警局の船に見つかり、12人全員が不法越境の疑いで拘束された。

 拘束後、深●(=土へんに川)の拘置施設に収容された12人から家族らに連絡はなく、家族が依頼した弁護士も接見を許可されていない。

 家族らはこれまでに香港で記者会見を行い、(1)弁護士の接見を許可する(2)病気治療中のメンバーに薬を与える(3)家族への電話を認める-ことなどを涙ながらに中国側に要求した。

 著名な香港の民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏らも会員制交流サイト(SNS)を通じて、自由を求めて捕まった12人の存在を世界にアピールし、家族らの要求を認めるよう中国に迫る国際的な支援活動を展開している。

 こうした中、ポンペオ米国務長官が12人の拘束に深い懸念を表明。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)も中国に対し、法律上の正当な権利を12人に保障することを求めるなど、国際社会からも中国へ圧力がかかり始めた。

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