海外情勢

NYで企業破綻の雪崩迫る 中小企業の支援マネー枯渇、客足遠のく見通し

 春に新型コロナウイルス感染の嵐が吹き荒れたニューヨーク市では、6000近い事業が閉鎖を余儀なくされた。破綻件数は5地区全域で約40%の急増。3月には連邦政府や民間企業のローンを受けられたがその資金も使い果たし、大家からは立ち退きを求められる。秋のニューヨークは風が冷たく、屋外での食事は敬遠され、小売店では客足が遠のくと予想される。

 企業破綻を専門とする弁護士のアル・トグート氏は「秋が深まる頃には、破綻の雪崩が起きているだろう」と話す。「寒い冬の訪れは、ニューヨーク市に破綻急増の始まりを告げる」と語った。

 新型コロナウイルスの感染抑制においても、ニューヨークは転換期に差し掛かった。ニューヨーク州で確認された1日当たりの感染は、9月25日に1000人を上回ったと州が発表。節目を超えたのは6月上旬以来で初めてだった。感染拡大はブルックリン南部やクイーンズの正統派ユダヤ教徒が多く住む地域で顕著だった。対面授業を控えた学校は、デブラシオ市長による感染予防策が不十分だとして、代わりに州が対策を講じるよう訴えた。

 予想される企業破綻急増は、求人の減少や地元になじみの店舗の閉鎖、家計の崩壊といった形で全てのニューヨーカーの生活に波及する。既に税収減からごみの回収や公園管理が行き届かず、銃を使った犯罪が増加し、150人を超える企業経営者らはデブラシオ市長への書簡で苦境を訴えた。

 ニューヨーク市のスコット・ストリンジャー会計監査官は「危険な状態だ。何とかしないと、中小企業の救済なくしては経済は回復できない。中小企業の破綻は地元に根付いたビジネスが消えるだけでなく、雇用や税収、経済的バックボーンを失うことになる」と語った。(ブルームバーグ Josh Saul、Henry Goldman)

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