海外情勢

中国狙う10年内の米超え 5中総会開幕、技術革新で成長軌道維持 (1/2ページ)

 中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第5回総会(5中総会)が北京で26日に開幕した。4日間の日程で次の段階の中長期の経済発展計画を立て、習近平総書記(国家主席)がどれだけ長く政権にとどまり得るかも示唆される。一方、歴史上屈指の議論を呼ぶ大統領選が目前に迫る米国では、誰が勝利しても中国の台頭に抵抗感を持つ点は変わらないとみられる。

 摩擦激化を想定

 5中総会で討議される中期経済計画「第14次5カ年計画」(2021~25年)は技術革新の推進や経済の自立、環境対策の強化が柱となる見通し。また、習氏はハイテクなど戦略産業で世界の主導権を握り、中華民族の復興という公約を果たそうとしており、35年まで続く今後15年の長期目標も設定することになるだろう。

 新型コロナウイルス感染拡大の衝撃からいち早く立ち直りつつある中国経済がここ数年の成長軌道を維持できれば、10年以内に国内総生産(GDP)で米国を抜く見通しだ。米国との摩擦がこれまで以上に激しくなることを見越し、習氏は世界経済の変動から中国を守る計画を加速させる方針だ。

 北京に拠点を置くプライベートエクイティ(PE、未公開株)ファンド、春華資本(プリマベーラ・キャピタル)の創業者、胡祖六(フレッド・フー)氏は「現在の世界情勢をめぐる中国の現実主義的な再評価を反映している」と指摘する。

 かつて国際通貨基金(IMF)に勤務し、ゴールドマン・サックス・グループで中国担当責任者も務めた胡氏は、「自立とは研究開発や技術革新への投資を通じて特定の能力を国内で伸ばすということであり、外部の不確実性に対する必要かつ周到な対応だ」と評価。一方で、「中国が長年にわたる『対外開放』政策を否定し、内向きになるという意味ではない」とも語った。

 言い回しは控えめに

 習氏らは最近、中国経済の一段の対外開放を強調している。世界が次期計画をどのように受け止めるのかとの懸念を反映する姿だ。今月、深センでの演説で習氏は、技術革新を推進する方針を示したが、「新たに開かれた経済システム」を望んでいると明言し、全体のメッセージを和らげた。

 米国や他の貿易競争国との関係が悪化する中、中国は新たな成長計画が非難や攻撃の的となるのを避けたい考えで、計画をめぐる言い回しは抑えたものになりそうだ。これまでの「中国製造2025」戦略はトランプ政権内の通商政策のタカ派を刺激するなどして姿を消すことになった。

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