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秋の行政レビュー、注目の4日間 河野氏「無駄削減+公開議論」でアピール

 予算の無駄をチェックする秋の行政事業レビューが15日に4日間の日程を終えた。5年ぶりに河野太郎行政改革担当相のもとで実施されたレビューでは、河野氏が「行政の無駄削減」の旗振り役として省庁側に激しい口調で詰め寄ることもあったが、事業の必要性の周知に取り組む姿勢も目立ち、従来の「過激な改革者」のイメージとは打って変わった側面も見えた。(大島悠亮)

 「それでは予算はつけられないよ!」

 14日のレビューで原子力関連事業が対象になった際、河野氏はこう叫んだ。文部科学省が事業の必要性を説明すると「話をそらすなよ」とさえぎり、茨城県大洗町の高速実験炉「常陽」を地元との合意が不十分なまま再稼働を進めることに異を唱えた。

 レビューはインターネットで生中継され、こうした河野氏に対し、視聴者から「しっかりやっているね」「いいね」といったコメントが投稿された。

 昨年のネット生中継の閲覧数は延べ約3万回だったのに対し、今回は約4倍となる延べ約12万回に伸びた。河野氏が行革担当相に再任されたことで行政レビューにも注目が集まり、「あしき前例の打破」といった改革イメージを重視する菅義偉首相にとって、河野氏の起用は一応の「成功」をみた格好だ。

 ただ、河野氏の暴れっぷりに期待した視聴者にとっては肩透かしだった側面も否めない。対象となった13テーマのうち「次期戦闘機の調達」は、前防衛相として河野氏も関わっていた。その対応に注目が集まっていたが、政策の必要性を国民に周知することに軸足を置いた議論が繰り広げられた。

 防衛省が日本と中国の戦闘機保有数の差を説明し、量で勝る相手に対処するためには高性能な戦闘機を開発する必要があると主張。これに対し河野氏は「数を質で相殺しなければいけない。優先順位の見極めが必要だ」と述べつつ、具体的な予算削減は要請しなかった。

 秋のレビューによる削減効果は、現在の計算方法を導入した平成26年度の1014億円に比べ、令和元年度は749億円まで低下している。河野氏は15日、全日程を終えて記者団に「無駄の削減という視点なら、公開プロセスでなくてもいい。公開の場で政策を議論するのは意味がある」と語り、新たな行政レビューのあり方をアピールした。

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