国内

日中ビジネス往来が再開 経済後押し、コロナ再拡大で懸念

 政府は30日、新型コロナウイルスの水際対策をめぐり、中国との間でビジネス目的の短期滞在者などの往来を再開した。両国経済の回復や人的交流を後押しする狙いがある。政府は5月に緊急事態宣言を解除して以降、入国制限を段階的に緩和しているが、欧米などに加え、国内でも感染が再拡大しており、今後は慎重な対応も求められそうだ。

 14日間の待機免除

 30日から中国と始めたのはビジネストラックと呼ばれる仕組み。日本にビジネス目的で入国する短期滞在者は新型コロナの陰性証明や移動先を記した行動計画書の提出などをすれば、公共交通機関は利用できないものの、入国後14日間の待機が免除される。逆に中国に入国する際も同等の措置がとられる。

 政府が感染状況が落ち着いた国と実施しており、シンガポール、韓国、ベトナムに次いで4例目。11月24日の茂木敏充外相と中国の王毅国務委員兼外相との会談で合意していた。

 王氏は30日にウェブ会議方式で開かれた「東京-北京フォーラム」にビデオメッセージを寄せ、「企業の生産再開を加速させ、経済の回復と発展を後押しする」と期待感を示した。茂木氏もメッセージで「人的交流の促進に資することを期待している」とした。

 中国からの要望強く

 外務省によると、交渉段階では中国側の要望が強かったという。同省幹部は「日本の経済界の評判もいい」としたうえで、「(往来再開は)相手国のニーズや感染状況を踏まえ、慎重にやっていく」と語る。

 政府は新型コロナの感染拡大後、各国からの入国を制限していたが、6月以降は陰性証明や入国時の検査、14日間の自宅待機などの防疫措置を講じながら段階的に緩和してきた。落ち込んだ経済活動を活発化させるとともに、来夏の東京五輪・パラリンピック開催に向けた環境を整備する狙いがある。

 ただ、インドネシアから11月11日に関西国際空港に到着した便に搭乗していた十数人が入国時の検査で陽性と判明するケースなどもあった。国内感染の再拡大で入国制限緩和のペースが今後、鈍る可能性もある。

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