海外情勢

漁業資源、ハイテクで遠隔監視 コロナで導入機運「持続性」高める (1/2ページ)

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、海洋環境・資源保護の監視にも影響を及ぼしている。コロナ禍の巣ごもり消費で商業漁業業界はマグロやカツオ類の缶詰「ツナ缶」の需要急増に沸く一方、感染リスクで業界監視団体や環境保護団体は「持続可能な漁業」の監視員を漁船に派遣できずにいる。代わりにその役目を担うのが、ハイテクを活用した遠隔監視だ。

◆消費者に公正さ訴え

 一部の船舶ではアルゴリズムを活用したビデオカメラやセンサー、システムといったハイテク機器を導入し、さまざまな魚や海洋生物を検出。種類を判別している。世界的な自然保護団体で民間非営利団体(NPO)の米ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)で大規模漁業プログラムの担当ディレクターを務めるマーク・ジムリング氏によると、フェイスブックが写真に写っている人を顔認証してタグ付けするのと同じような方法だという。

 これらの機器を導入する目的は、漁船が収穫物の内容や量を誤って報告しないようにするとともに、カメやサメといった絶滅の危機にひんしている種が偶然捕獲された場合に再び海に逃がすようにすることだ。違法なフカヒレ採取や強制労働などを見つけるために、衛星画像や機械学習のツール、人工知能(AI)も活用される。

 船主らは、自分たちが「違法、無報告、無規制(IUU)漁業」の防止、抑制のためのルールを順守していることを示すには、機器の導入・活用に合意する必要がある。水産物を購入する消費者が持続可能性を重視する傾向を強める中、当該船舶はハイテク技術による特別な監視を認めることで、自分たちが環境要求事項を満たしていると各国・地域の政府や主な買い手に示せる。

 ジムリング氏は「実際にコンピューターによる監視をめぐる流れの変化を目の当たりにしつつある。新型コロナが主な契機だ」と話す。

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