菅首相記者会見詳報

(2)ビジネス往来中止「国民の不安高まる現状を重く受け止める」

=(1)から続く

 首相「ワクチンについては、できる限り2月下旬までには接種開始できるよう各自治体において会場の設定などの準備に入っていただいており、国として接種の費用を全額負担し、全力で支援してまいります」

 首相「水際対策について、年頭の会見において、私はビジネス・トラック(ビジネス関係者らの往来)に合意している相手国の国内で変異株が発見された際は、即時運用を停止するという方針を表明しました。同時に入国に対しての検査も強化し、水際からの感染拡大防止に万全の対策を講じてまいりました。これまでビジネス・トラックおよび(中長期滞在者の)レジデンス・トラックに合意している11カ国からの入国者に変異株の感染が確認された事例はありません」

 首相「しかしながら、現在の国内の深刻な感染状況に加えて、直近では英国からの帰国者によるクラスター(感染者集団)で変異株が確認された事例、またブラジルからの帰国者で新たな変異株が確認された事例。こうしたことが相次ぎ、国民の皆さんの不安がさらに高まっている現状を大変重く受け止めています。国民の皆さんの命と暮らしを守る、あらゆるリスクを予防的に取り除くためにビジネス・トラック、およびレジデンス・トラックについては緊急事態宣言が発令されている間、一時停止することにします。今後、速やかに相手国との調整を完了し、これら11カ国からの新規入国を一時的に停止いたします」

 首相「本日の決定により、飲食店は20時までの時間短縮、不要不急の外出の自粛、テレワーク7割、イベントの入場制限という4つの措置が全国の大都市圏に拡大されます。あらゆるリスクを取り除くべく、水際規制についても、ビジネストラック、レジデンストラック、一時停止します。この強力な枠組みによって、事態を好転をさせてまいります」

 首相「対象期間である2月7日までの間、徹底して行動を見直していただきたいと思います。特に30代以下の若者の感染者が増えてます。多くの方は無症状や軽症ですが、若者の外出や飲食により、知らず知らずのうちに感染を広げているという現実があります。今の状況を長引かせないために、国民の皆さん、そして国・自治体が同じ方向に向かって、制約のあるこの生活を乗り越えていかなければなりません。あらゆる方策を尽くし、国民の皆さんの命と暮らしを守ります。ぜひ皆さんに今一度のご協力をお願いをいたします」

--7日の記者会見では緊急事態宣言の対象を拡大する状況にないと発言していた。結果的に見通しは甘かったのではないか。今後、宣言を全国に拡大する可能性はあるのか。

 首相「まず、緊急事態宣言については、法律に基づく措置によって、感染対策を徹底する強力な手段です。一方で、皆さんの生活を大きく制約もいたします。政権としては、発出に当たって最善の判断が求められます。先週の段階では、大阪の感染者が急増したのは直前のことであり、専門家の皆さんからも『よく原因を分析をすべきである』、そうした評価でありました。それに基づいて私は1都3県を対象とする判断をいたしました」

 首相「今回対象した地域については、新規感染者数、病床の利用率、こうしたものが、いわゆる『ステージ4』に相当する指標が多いこと。大都市圏は人口が集中して、全国に感染が広がるリスクがあること。こうした要素に基づいて、判断をいたしました」

 政府分科会・尾身茂会長「今のご質問ですけど、今回の決定の背景。私は以下のようなことだと思ってます。それは東京の場合には1月に入ると徐々に感染が拡大してきましたよね。それで、(昨年)12月中旬になると、いわゆる人口10万人あたりの数(新規感染者数)がもう、いわゆる『ステージ4』にあたる25を超えてきて、しかも12月29日には東京都のモニタリング会議でもこれはかなり逼迫(ひっぱく)しているという状況で、それで31日になって急上昇ということ。一方、大阪は、実は東京と違って、年末までには下降の傾向を示していて、実際に先ほどの25ですね、10万対25という指標を超えたのは実は年が明けて1月のたしか4、5、6日だったと思います」

 「そういう意味では、東京と大阪、首都圏と関西で約、おおざっぱに言えば半月くらいの時間差があったということ。しかも東京の場合は皆さんご承知のように、入院調整をする人の数が、入院しているあるいは宿泊している数より多いというようなこともあり、今回新たな(区域)が加わった。そういう経緯だと私は思っております」

=(3)に続く

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