海外情勢

苦労人のバイデン氏、家族相次ぎ失う 外交・安保感覚に疑問符も

 第46代米大統領となるジョー・バイデン氏(78)は、上院議員や、オバマ前大統領を支える副大統領を務めた大物政治家だ。一方で、中流家庭出身の苦労人で、アイスクリームが大好きという一面を持ち、「アンクル・ジョー(ジョーおじさん)」の愛称で親しまれている。

 1942年、東部ペンシルベニア州に生まれ、隣のデラウェア州で育った。子供の頃から吃音(きつおん)に悩み、鏡を見ながら朗読するなど訓練して、20代で克服した。

 地元の大学を卒業後、弁護士資格を取得。72年、上院議員に初当選した。その1カ月後、妻と1歳の娘を交通事故で亡くす不幸に見舞われる。残された2人の息子を地元で育てるため首都ワシントンまで片道1時間半の電車通勤を続けた。

 教師のジル夫人と再婚するも、脳動脈瘤(りゅう)を患い、6年前には長男のボー氏を脳腫瘍で亡くした。幾多の苦難を乗り越えたバイデン氏なら新型コロナウイルス禍に苦しむ米国を再生できる、と支持者は期待する。

 しかし、外交・安全保障分野での判断力を疑問視する声は絶えない。91年の湾岸戦争でクウェートを侵攻したイラクへの武力行使に反対する一方、開戦の理由となったイラクの大量破壊兵器が見つからなかった2003年のイラク戦争に賛成するなどしたためだ。

 大統領選では黒人やヒスパニック(中南米系)をめぐる失言が批判された。第35代ケネディ大統領以来、史上2人目のカトリック信者の大統領となる。(平田雄介)

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