海外情勢

米議会予算局、経済の「V字回復」見込む 1.9兆ドル対策に逆風

 米議会予算局(CBO)は1日、同国経済が新型コロナウイルス禍から急ピッチで回復するとの見通しを発表した。バイデン大統領が打ち出した1兆9000億ドル(約200兆円)規模の経済対策案は、今回の見通しで支持獲得が難しくなる可能性がある。

 CBOの最新経済予測によると、国内総生産(GDP)は2020~24年に年率平均1.7%増加する見込み。これは昨年7月時点の予測を0.7ポイント上回る伸びだ。CBOは「不況が予想ほど深刻でなく、回復のペースが速まり力強さを増しているためだ」と理由を説明。昨年12月に議会を通過して成立した経済対策も「経済見通し改善に一役買った」と指摘した。

 今回の予測上方修正を受け、失業給付上積みやワクチン供給予算拡大を盛り込んだバイデン大統領の経済対策案に対する共和党の反対は強まりそうだ。

 ただ、最近の経済データでは景気回復の影響が平等でないことが示されている。多くの低所得層には恩恵が届いておらず、労働市場の失速で短期的にはさらなる痛みに見舞われる恐れがある。

 これに加え、25~30年のGDP伸び率は年率平均1.7%と、7月の予測の2.1%から下方修正しており、民主党は大型の経済対策がなお必要である証拠に挙げる可能性がある。CBOの予測は直近の9000億ドルの経済対策を考慮したものだが、バイデン大統領が提案した1兆9000億ドルの追加経済対策は加味していない。

 大統領は1日、追加経済対策をめぐり、共和党の上院議員10人と会談。超党派の合意に向け交渉を継続することで一致した。共和党議員らは、政府支出を6180億ドル規模と政権案の3分の1程度に抑える対案の概要を示した。(ブルームバーグ Katia Dmitrieva、Justin Sink)

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