海外情勢

米ハリウッド、中国攻略に壁 V字回復市場でシェア低下、政治リスクにも直面 (2/2ページ)

 ◆差別的表現で物議

 ハリウッドの製作会社にとっては中国への作品輸出の枠組みも不透明になっている。中国が年間で少なくとも34本の映画を輸入していた米国との合意は17年に期限切れとなり、更新や再交渉は進んでいない。中国政府は米国作品の流入を認めているものの、バイデン政権に対する外交上の武器として使うことを決めた場合はいつでもアクセスを遮断することは可能だ。

 米映画興行収入分析サイト、ボックスオフィスモジョによると、昨年の全世界興行収入のトップ10には第1位の「八佰」をはじめ中国映画4作品がランクイン。一方、前評判の高かったハリウッド映画の大作の一部は中国で失敗したり、批判を浴びたりした。

 米ウォルト・ディズニーが製作したファンタジー・アクション映画「ムーラン」は中国文化の描写をめぐり物議を醸したほか、新疆ウイグル自治区を舞台に撮影されたことでも非難を集めた。

 ポール・W・S・アンダーソン監督が手掛け、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントが配給している「モンスターハンター」は作品中の会話について、人種差別的だとの批判の声がソーシャルメディア上で上がり、中国の一部の映画館で上映中止に追い込まれた。

 米国の映画プロデューサーであり、米国アジア研究所の評議員でもあるクリス・フェントン氏は「中国の製作会社は高品質で、文化に根差した作品を作るようになった。中国市場が二流映画を救う時代は終わった」と指摘した。(ブルームバーグ Shirley Zhao)

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