海外情勢

ミャンマー国軍、NLD弾圧強化 「ポスト・スー・チー」不在で民主派苦境 (1/2ページ)

 【シンガポール=森浩】ミャンマーでクーデターを起こして実権を握った国軍は、アウン・サン・スー・チー国家顧問(75)率いる政党、国民民主連盟(NLD)への弾圧を強化している。幹部らを相次いで拘束し、党本部には複数回、家宅捜索に入った。昨年11月の総選挙で圧倒的支持を受けたNLDだが、スー・チー氏を引き継げる人材が育っておらず、国軍の圧力に防戦一方だ。

 NLDは民主化運動が盛り上がった1988年に結成。90年の総選挙で圧勝したが、当時の軍事政権に政権移譲を拒否された。スー・チー氏は当初、書記長を務めており、2011年の民政移管後に党首に就任。NLDはスー・チー氏人気に下支えされ、15年と昨年の総選挙で大勝した。

 こうした経緯から国軍にとってNLDは「邪魔以外の何物でもない」(地元ジャーナリスト)存在だった。

 国軍は1日のクーデターでスー・チー氏を拘束した後、NLDの“壊滅作戦”に着手。スー・チー氏側近でNLD政権の国家顧問府相、チョー・ティン・スエ氏ら幹部を拘束した。地方政府の関係者もデモを扇動したとして相次いで訴追。1年後に複数政党が参加する総選挙の実施を約束しているが、国軍としては、NLDを解党状態に追い込んでから実施したい考えがある。

 NLDが苦しい原因の1つは「ポスト・スー・チー」の不在だ。外交筋は「NLD内に君臨したスー・チー氏は、後進育成に積極的に取り組んでこなかった」と分析する。

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