海外情勢

国防費、尖閣周辺「海警」の位置づけ焦点 中国全人代

 中国で5日に開幕する第13期全国人民代表大会(全人代)第4回会議では、国防費が焦点の一つとなる。

 昨年の伸び率は前年比6・6%と約30年間で最低だったが、新型コロナウイルス禍で他の予算が圧縮される中、高い水準を維持した。今年は経済の回復に伴い、軍拡路線にどの程度、拍車がかかるのか注目される。

 昨年の国防費は1兆2680億元(約19兆1千億円)が計上され、米国に次ぐ世界2位を維持した。

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は2月下旬、今年の伸び率は6~8%となるものの、軍の近代化要求を満たすには不十分だとする複数の専門家の見通しを紹介した。

 また、2027年に人民解放軍の「建軍100年奮闘目標」を実現するとの方針が、全人代で採択される第14次5カ年計画で具体化されるかにも関心が集まる。

 習近平国家主席は昨年10月の共産党第19期中央委員会第5回総会(5中総会)で、21年の党創設100年、49年の建国100年に加え、新たに27年の建軍100年を提起した。

 中国は17年の党大会で、35年までに軍の現代化を実現し今世紀半ばに「世界一流の軍隊」とする目標を定めた。だが、新たな27年の「奮闘目標」が何を目指すのか不明だ。

 全人代常務委員会は2月、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の日本領海に侵入を繰り返す海警局(海警)に武器使用を認める海警法を制定した。

 台湾への圧力や東・南シナ海で覇権的な行動を取る解放軍や海警について、今回の全人代がどう位置付けるかは、今後の米中関係やアジア太平洋地域の安定に大きな影響を及ぼす。(田中靖人)

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