国内

20年生活保護申請22.3万件 初の増加、コロナで雇用情勢悪化

 2020年1年間の生活保護申請件数が計22万3622件(速報値)に上り、前年から1672件(0.8%)増えたことが3日、厚生労働省の集計で分かった。前年から増加したのは、比較可能な13年以降初めて。新型コロナウイルス感染拡大による雇用情勢の悪化が影響したとみられる。

 年間の申請件数は13年の計25万4785件から減少傾向が続き、19年は22万1950件だった。しかし、20年春に新型コロナの緊急事態宣言が発令され、同年4月は前年同月比で24.9%と急増。休業要請が暮らしに影響し、伸び率が過去最大となった。

 20年5~8月の申請件数は前年を下回ったが、9月以降は増加が続く。今年1月に11都府県を対象に宣言が再発令されており(大阪など7府県は解除)、今後も影響が懸念される。

 生活保護の申請は、自治体の福祉事務所や一部町村役場の窓口で受け付けている。担当者が生活実態や預貯金を調査し、申請から原則14日以内に支給の可否を決定する。

 厚労省はコロナによって困窮する人が相次いでいることを受け、ホームページに「申請は国民の権利です」と明記し、迷わずに相談するよう呼び掛けてきた。今年2月には申請時の心理的な負担を減らそうと、福祉事務所が本人の親族に援助できないかどうかを確認する「扶養照会」について、弾力的に運用するよう自治体に求めた。20年間音信不通の親族には照会不要としていた目安を「10年程度」に改めた。

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