海外情勢

変異株が渡航再開の障壁に 空港で水際対策強化、旅行ニーズ回復不透明 (2/2ページ)

 一部検疫は恒久化

 一部地域ではワクチン接種計画と感染者数の減少次第で旅行者への規制が緩和される兆しがある。台湾は3月に入境規制を一部緩和したほか、マカオは中国本土からの旅行客への隔離措置を免除した。タイもワクチン接種を受けた旅行客に対し、2週間の自主隔離を免除することを検討している。

 一方、他の多くの国々は新型コロナ変異株の流入を防ぐため、新たな防疫措置を相次ぎ打ち出している。現在、カナダへの入国者は14日間の強制隔離の一環として、連邦政府が指定したホテルの3泊分の費用を自己負担しなければならない。ニュージーランド政府は海外からの帰国者に対し14日間のホテルでの強制隔離を終了したものの、自宅での隔離の義務化を検討している。英国の5月の旅行再開には各国が国境を開放していることが前提となりそうだ。

 絶えず変化する規制や措置は航空路線網や運航計画にも大きな混乱をもたらしている。香港のキャセイパシフィック航空は新たな検疫要件に対応するため、バンクーバーやサンフランシスコなどへの就航を取りやめたほか、21日間のシフトを終えたスタッフを一度にほぼ1カ月間勤務から外すローテーション制度を導入し始めた。

 一部の検疫は段階的に縮小されるどころか、恒久化に向かっている。オーストラリアのビクトリア州は海外からの入国者を新設した複合施設に宿泊させるなど、地元住民から隔離するための「長期的な」解決策を検討し始めている。こうした見直しはメルボルンの隔離ホテルで英国型変異株の感染が確認されたことを受けた措置だ。

 IATAのジュニアック事務局長はブログで2月上旬、「政府の関心はほぼ例外なく国境を越えたウイルスの拡散を阻止することにある。すぐに正常化する望みはほとんどない」と書いた。(ブルームバーグ Angus Whitley、Kyunghee Park)

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