海外情勢

人民元など注文執行を短縮 ドイツ銀、シンガポールに新ハード

 ドイツ銀行はロンドンにある新興国通貨のグローバル・プライシングエンジンをシンガポールのコンピューターシステムに置き換える。アジアでの取引急増や中国人民元の重要性の高まりに対応する。

 シンガポール在勤のアジア債券通貨業務責任者、デービッド・リン氏によれば、シンガポールに新しくより強力なコンピューター機器を設置することで、域内での注文執行にかかる時間をミリ秒単位で短縮できるという。

 今回のシフトは、高頻度取引のブームや人民元の重要性が高まる中で、サーバーを顧客に近い場所に配置する必要性を鮮明にする動き。また、アジア最大の外国為替取引のハブであるシンガポールにとっても勝利といえる。ライバルの香港に対するリードを維持し、人民元取引でシェア拡大を図る取り組みを後押しする可能性があるためだ。

 リン氏はインタビューで「シンガポールは地域の主要な流動性センターとして成長している。当行は一部の競合他社とともに、より多くのアジア諸国への伝送速度を高めるためここで設備を構築している」と説明。「シンガポールの新しいハードウエアで行うアップグレードにより、当行の技術的能力は大幅に向上する」と付け加えた。

 国際決済銀行(BIS)が3年に1回公表する報告書の最新版(2019年版)によると、1日当たり6兆6000億ドル(約712兆円)が動く外為市場で、シンガポールは英国と米国に次ぐ世界3位の取引規模を持つ。(ブルームバーグ Chanyaporn Chanjaroen、Livia Yap)

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