株価・外為

インフラファンド規模最大に 20年度末、東証時価総額9割増

 東京証券取引所のインフラファンド市場で、2020年度末の上場銘柄全体の時価総額が19年度末比768億円(90.8%)増の1614億円となり、過去最大を更新したことが分かった。太陽光発電のファンドに投資できる枠組みで、市場規模が順調に拡大すれば再生可能エネルギーの普及を後押ししそうだ。

 現在は太陽光が主体で、今後は風力などもファンドへの組み入れが進む見通し。東証は30年までに1兆円規模になる可能性があると想定する。

 環境保護や社会問題解決を重視する「ESG投資」の広がりを追い風に、20年度は上場銘柄が積極的に増資して発電施設を取得した。新型コロナウイルス流行下でも継続的な収入が見込める事業だと評価され、株価に当たる投資口価格が堅調に推移した要因も重なり、市場の成長が加速した。

 銘柄の一つ、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人の代表を務める中村哲也氏は「菅政権が脱炭素を宣言し、従来にないぐらい国内投資家の関心が強い」と話す。

 個人や機関投資家が増資に応じたり、市場で購入したりすることで投資マネーが流入し続けており、再生エネ事業者の施設開発意欲が高まる効果が期待できる。東証では多くの銘柄が10万円前後で購入できるが、株式のように価格が変動するため、損失が生じる恐れもある。株主に相当する投資主は発電施設オーナーと同様の立場になり、太陽光の売電収入を分配金として定期的に受け取ることになる。

 不動産や電力業界に詳しいアイビー総研の関大介代表は「安定性があるかどうかが市場拡大の鍵を握る」と指摘。将来的に固定価格買い取り制度(FIT)が縮小しても事業を進められるように競争力を高めることが課題だとの認識を示した。

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