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半導体、生産体制強化へ月内に国家戦略 政府、有志国連携や生産拠点誘致

 政府は、あらゆる電子機器に搭載される半導体の開発や生産体制の強化に向けた国家戦略を月内にまとめる。第5世代(5G)移動通信システムなどの拡大を見据えた安定調達に加え、米国と中国の技術覇権争いで安全保障上の重要性が高まっているためだ。先端品をめぐり米欧の有志国や世界シェアの高い台湾と連携。海外メーカーを含めた大規模生産拠点の国内誘致を目指し、サプライチェーン(供給網)を増強する。

 日本の半導体産業は、かつて世界シェアの過半を占めたが、台湾や韓国勢が台頭し、現在では10%程度に低下している。

 日米両政府は4月の首脳会談で、半導体などの調達について連携することで合意した。軍事にも応用される半導体は、安全保障上の重要な技術だ。中国は国産化を進め、欧州連合(EU)も域内生産を拡大する方針を示すなど国際競争が激化している。

 戦略では海外メーカーとの連携や生産拠点の誘致を柱とし、金融や税制面で支援。国内の素材、製造装置メーカーや研究機関に海外勢との共同開発を促し、技術力強化を図る。海外有事などで供給網が寸断されるリスクにも備え、将来は量産工場の国内立地につなげる考えだ。

 半導体は新型コロナウイルスの流行に伴い減少した自動車用の需要が急回復した。世界的な供給不足に陥り、国内自動車メーカーが減産に追い込まれるなど影響が広がった。市場は今後、5Gや自動運転の普及で一層の拡大が見込まれる。安定調達は企業だけでなく国の経済力にも直結する。

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