埼玉県深谷市が、特産品の「深谷ねぎ」にちなんで名付けたデジタル地域通貨「ネギー」を発行した。市内での消費を促して地場経済の活性化を図る。
1ネギーは1円に相当し、市内の飲食店や量販店など約600店舗で使用できる。決済はスマートフォンアプリで行う。市は使用額の1%をキャッシュバックする特典を設けて流通を後押ししており、4月28日の発行開始以降、約40万円分が使用された。
今後、子供の見守りなどの地域貢献活動への対価を住民に支払う際にネギーを使うことを検討しているほか、将来的には公共料金の支払いなどもできるよう制度設計を進める。
導入の背景にあるのは少子高齢化への危機感だ。市の人口は、令和42(2060)年には現在より約5万人少ない9万人程度になるとの試算があり、地域経済の衰退を食い止める手段の一つとして地域通貨に着目した。(内田優作)