海外情勢

中国、人民元上昇に警戒心 容認姿勢後退

 中国当局は人民元の上昇に対する容認姿勢が後退しつつあることを示唆した。中国人民銀行(中央銀行)は31日、人民元の中心レートを市場予想よりも元安水準に設定したほか、国営通信が週末に急激な通貨高をめぐる記事を伝えるなどした。

 人民銀はこの日、人民元の中心レートを1ドル=6.3682元に設定。ブルームバーグ調査の予想平均は6.3656元だった。

 人民銀で調査統計局長を務めた盛松成氏は国営新華社通信との5月30日のインタビューで人民元の上昇について、短期的な投機を反映したもので恐らく長続きしないとの見方を示した。人民銀傘下の金融時報も関連記事を掲載した。

 人民元上昇に対する許容度の拡大を示唆するとみられていたそれまでの状況から、先週末時点で当局者のスタンスに微妙な変化が生じている。急激な人民元高は、特にドルが勢いを失いつつあるときには世界の金融市場の中で一段と注視されかねない。

 マラヤン・バンキングのシニア為替アナリスト、フィオナ・リム氏(シンガポール在勤)は「人民銀は人民元の方向には満足しているようだが、輸入インフレ抑制のために為替を利用という観測を背景にした上昇ペースには不満なのだ」と語り、特にドルが広く弱含めば今後1年で1ドル=6.20元という水準は依然可能性があるとの見方を示した。(Bloomberg News)

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