海外情勢

起源解明なければ再び拡大 米で警告「武漢から流出」裏付け増える

 新型コロナウイルスの起源を突き止めなければ再びパンデミック(世界的大流行)が起きるとの警告が、米国で相次いで出された。

 トランプ前政権で食品医薬品局(FDA)長官を務め、現在はファイザーの取締役であるスコット・ゴットリーブ氏はCBSニュースの番組「フェイス・ザ・ネーション」で、コロナウイルスが中国・武漢市の研究所から流出した可能性があるとの説を裏付ける情報が増えていると指摘した。

 中国はこの説が間違っていることを示す証拠を提供しておらず、野生生物が起源とする説を裏付けるための調査は何ら結果をもたらしていないと述べた。

 テキサス小児病院ワクチン開発センターのピーター・ホーテズ共同所長はNBCの番組「ミート・ザ・プレス」で、パンデミックがどのように始まったかが解明されなければ、世界は感染が将来再び拡大するリスクにさらされると指摘。「新型コロナウイルス感染症(COVID19)の起源を完全に理解しない限り、『COVID26』や『COVID32』も起き得る」と述べた。

 武漢の研究所からのウイルス流出説は、米共和党関係者の一部がかなり前から主張していたが、バイデン政権発足後に新たに注目されるようになった。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは、同研究所の研究者3人が2019年11月に体調を崩し、病院で診察を受けていたと報道。バイデン大統領は5月26日の声明で、コロナウイルスの起源についてさらなる調査を実施し、90日以内に報告するよう情報機関に命じたことを明らかにした。

 ホーテズ氏は、科学者が中国国内で長期間の調査実施を許可される必要があり、ヒトと動物の血液サンプル採集を認められるべきだと指摘。中国に調査を認めさせるため、米国は制裁の警告を含む圧力をかけるべきだと語った。

 中国外務省の趙立堅報道官は5月27日、バイデン政権の調査は「中国に汚名を着せ、責任を転嫁するもので政治的操作だ」と批判した。(ブルームバーグ John Tozzi)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus