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杉田官房副長官、25日に在職日数3134日で歴代最長に

 官僚トップの杉田和博官房副長官(80)の連続在職日数が25日で約8年7カ月の3134日となり、旧厚生省出身の古川貞二郎氏を抜いて歴代最長記録を更新する。菅義偉(すが・よしひで)首相と安倍晋三前首相の厚い信頼と、官僚組織に網羅する独自情報を背景に、首相官邸の重要政策に関わる。東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策の指揮にもあたり「官邸1強」を支えるが、高齢もあり、今後の去就が注目される。

 「日々職務に全力を尽くしてきた結果が歴代最長につながった。今後も職務に邁進(まいしん)してほしい」。加藤勝信官房長官は21日の記者会見で杉田氏の手腕を高く評価した。

 3人いる副長官のうち、2人は政務担当の衆参国会議員で、杉田氏は警察庁出身。平成24年12月の第2次安倍政権発足時に伴い、内閣危機管理監などの実績を踏まえ副長官に就任した。

 杉田氏は官邸の事務方トップとして各政策の調整役を担う。温厚な性格で各省庁の事情に精通し、事務次官より年上の杉田氏には「誰もかなわない」(経済官庁幹部)。29年8月以降は内閣人事局長を兼務し、中央省庁の幹部人事を一手に掌握して霞が関ににらみを利かせるなど、官邸の危機管理体制を支えてきた。

 特に、31年4月の上皇さまの天皇譲位と、翌月の令和元年5月の天皇陛下のご即位に伴う皇位継承行事について、国論を二分しかねない中、憲法との整合性を維持しつつ幅広い国民の理解を得るため、有識者会議による論点整理や万全なテロ対策で一連の行事を成功に導いたのは杉田氏の手腕が大きい。

 日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を首相が拒否した問題では、新会員候補6人の任命見送りで首相の決断を後押しした。新型コロナワクチン接種では自衛隊の大規模接種センターを水面下で準備し、各自治体の集団接種のモデルケースを示すなど、官邸の“守護神”との異名を持つ。

 ただ、杉田氏は古川氏が平成15年に退任した時の69歳より10歳以上年長なこともあり、常に体調不安説がささやかれてきた。第2次安倍政権発足直後の安倍氏の初の記者会見では体調を崩し、職員2人に抱きかかえられて会見場の外に運び出されたこともあった。杉田氏が今秋に行われる衆院選後の内閣改造に合わせて続投するか、退任するかが焦点になりそうだ。(岡田美月)

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