海外情勢

米国務長官、WHO事務局長と会談 コロナ起源調査で対中圧力「干渉ないものに」

 【ワシントン=大内清】ブリンケン米国務長官は28日、訪問先のクウェートで世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長と会談し、新型コロナウイルスの起源解明に向けてWHOが提案している中国国内などでの追加調査について、「透明で干渉を受けないものであるべきだ」と述べた。中国が追加調査の受け入れを拒否する意向を示す中、米政府としてWHOへの支援と対中圧力を強める姿勢を示した。

 国務省によるとブリンケン氏は、新型コロナの起源を突き止めることは、将来のパンデミック(世界的大流行)を防ぐ上で重要であり、この問題で国際社会が連携する必要があると強調した。

 また、ブリンケン氏とテドロス氏は、WHOの改革と権限強化に向けた協力についても協議した。米国はトランプ前政権下の昨年、新型コロナ対応が「中国寄り」だなどとしてWHOからの脱退を決定したが、今年1月に発足したバイデン政権はこれを撤回。むしろ関与を強めることで、WHO改革を推し進める立場をとっている。

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